イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第590回
ウーマート・ストアーズが株式分割を

ウーマート・ストアーズについては
第585回「小売企業の中間決算から」で触れましたが
そのウーマート・ストアーズが
一株を四株に株式分割を実施すると発表しました。

現在同社の額面価格は1香港ドルですが、
分割後は額面価格が0.25香港ドルになります。
単位取引価格は現在と変わらず
1000株単位で取引をするというものです。

現在ウーマート・ストアーズの発行済み株式総数は
2億8399万株ですが、
発行後は11億3595万株に増加します。
この分割案は10月25日に開く臨時株主総会を経たのち、
11月21日に分割を実施する予定となっています。

ウーマート・ストアーズの9月6日の終値は
13.500香港ドル(日本円で約191円)で
ほかのH株企業の株価より高くなっています。
同社は分割することによって株価を引き下げて
一般の投資家が買いやすい金額にして流動性を高めることで
幅広い投資家層を取り込めるようにしていこうとしています。

ではこの分割は投資家にとってメリットがあるのでしょうか。
まず小売企業は投資家に人気があり株価が高く
PERでは低くなっています。
中国最大の小売チェーン店の聯華超市
(リエンフアスーパー、コード:0980)の6日の終値は
8.850香港ドルでPERでは25.56倍です。
ウーマート・ストアーズは13.500香港ドルで
PERは35.99倍と低い数字です。
一株を四株に株式分割を発表した後も株価は上昇していかず
少し下がっていっている状態です。
売買株数は一日30万株程度ですので多くはありません。

同社に対してPERで35倍台というのは
株価でも非常に割高感があります。
ですが、株価はPERを無視して
11月21日の分割実施日に向かって
少しずつ上がっていく可能性があります。

長期投資でしたら分割する前に購入しておく方法もあります。
ですが、投資をPERで見たなら
株価に対しての割高感はぬぐえません。
長期投資以外では購入は控えた方がいいかも知れません。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2005年9月9日(金)

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