中国株、初心者にもわかる投資術-中国株で財産をつくろう-小泉 鉄造

イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第889回
中国第一鉛筆

中国第一鉛筆(コード:900905)は
筆記具製造メーカーで1992年に上海B株市場に上場した企業です。
私が中国株投資を始めたのが1994年後半でしたが、
何でこのような将来性のない企業が上場したのか
納得ができませんでした。
筆記具がこれから収益が大きく伸びていくことは
ありえなかったからです。

ニ流品の企業をなぜB株市場に上場させるのか、
海外の投資をなめているようにしか見えなかった企業です。
中国としては海外の投資家の資金をお金を集めることによって
企業の活性化を図ろうという思惑もあったのでしょうが、
海外の投資家にとっては迷惑な存在の上場企業のように思えました。

海外の投資家の目利きは伊達ではありません。
業績が伸びていかない企業については
株価も上昇していっていませんでした。
上場後は業績でも伸びていたものの
2000年以降は売上げでも年々値下りし、
EPS(一株利益)でも減少してきています。

中国第一鉛筆もこのままでは上場廃止になると考えて、
宝飾品事業に乗り出していましたが、
なかなか収益が出るまで年数がかかりました。
2005年決算では売り上げの93%が宝飾品事業となっています。

企業名は中国第一鉛筆と
筆記具製造メーカーの面影を残してはいますが、
現在は宝飾品メーカーと考えていいでしょう。

筆記具に関しては反ダンピング(不当廉売)税率を
前年の0.15%から2.76%に引き上げられており
収益の伸びでも期待できない状態です。
一方、金銀宝飾品は2005年決算では
前年比に対して37.3%伸びていました。

中国第一鉛筆は宝飾品メーカーとしてみれば
業績は今後伸びていく可能性が出てきました。

中国企業と日本の企業と大きく違うのは、
いままでの事業で利益が出せなくなってきた時には
他の業種に進出していく企業が非常に多いということです。

今までダメ企業であったとしても
将来伸びていける企業に変身したなら
投資を検討できる企業になる可能性が大きいのが中国企業です。

中国株・株式投資 小泉 鉄造


当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2006年11月1日(水)

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