前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第109回
なんと中国へ送るほうが安いんです

中国ではマンションの建設ブームで
Qさんの台湾からの部下だった方は、
デンマークのキッチンをご存知でした。
ビルの建築をされて内装を手がけて、
それにビルの管理など
4つの都市で大きな事業を展開されているそうです。
中国はマンションを建てるのと内装は別の会社の仕事で、
建設会社はそのまま空っぽのマンションを引き渡すだけだそうです。

主にユトランド半島で作られるシステム・キッチンは、
今中国に向けて輸出が増えています。
デンマークでは一番大きい会社で、
色々な製品を作っていますが
「一番安くて品質はまあまあ」と見られています。
家具のイケアのようなイメージです。
何でも安い気がする中国も
物によっては材料などは安くないそうで、
合理化したキッチン工場は中国と太刀打ちできるそうです。
これは私には意外でした。
前回に私がコラムで取り上げた家も、
キットで買うと中国で材料を集めて建てるより
安いのかも知れません。

システム・キッチンは
組み立てる直前までデンマークで作って中国に運びます。
そしてこの運賃がなんとコペンハーゲン国内に送るよりも、
中国に送る方が安いのです。
組み立てた1単位の送料は、
コペンハーゲンまで1千百円掛かりますが、
中国へは組み立て前の状態で4百円だそうです。
中国に着いてからはただ同然で組み立てられるということです。

中国は昔の日本以上に舶来品崇拝だそうで、
高くてもデンマークのキッチンは良く売れるそうです。
ステイタスとして西ヨーロッパから
“インポート”と書いて有る方がよろしいそうです。
ヨーロッパは安い中国製を欲しがり、
中国は高いヨーロッパ製を欲しがるという図なのですね。
ローヤル・コペンハーゲンは
生産基地を中国に移そうかなどと検討しているようですが、
中国で売るつもりなら間違いかもしれません。

中国でマンションを買うと外側だけで、
内装は各自思い思いにするとのことです。
しかし高級マンションのブームで、
全てのキッチンをまとめて
デンマークに発注するようなことも起こっているそうです。
輸出量の伸びは取引がこれから益々大きくなるのを示しています。


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2004年12月16日(木)

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