前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第206回
結婚しようか、やめようか?

先日、私の若い友人が半年ぶりにやってきました。
いつも数ヶ月の期間を置いて、フィルムを現像に来たり、
話がしたくなってやって来たりしたのでした。
10歳にもならない少年時代から、
グリルを経営していた両親に代わって3人の弟妹の世話をしていた、
澄んだ瞳をした良い子でした。
少年少女のソフトボールに参加したかったのですが、
そのための練習に来ることも出来ませんでした。
青年になってから再び会った彼は、目は少年の時のままで、
細身の2m近い長身になっていました。
今は念願どおり、野球とソフトボールのデンマーク代表選手です。
私の店で働いていたケンとは親友になりました。

その彼が少し浮かない顔をして、店のイスに座り、
他の客のいなくなるのを待っているようでした。
話しかけると「ヒロ、私は結婚して離婚しました」と言います。
彼の相手は子連れで、彼と同じようにスラリと背の高い女性で、
長い間付き合っていて、2人の間にも子供が2人もいました。
友人は前から結婚したかったようですが、
今度、彼女も結婚したくなったのでした。
ところが、結婚から10日程で、彼女の方がどうしたことか
「離婚したい」と言い出したそうです。
「では、何で結婚したの?」と私が言うと、
彼も「私も彼女に同じことを言いました」と答えました。
それで、今は半年前に戻ったそうで、なかなか難しいものです。

「書類なしの結婚」とは単なる同棲ではなくて、
結婚証明書なしで、事実上結婚している状態を言います。
法的にはほとんど正式の結婚と同じ扱いですが、
相続など幾つかの権利の無いものがあります。
しかしそれも、契約書を残すことで、
結婚と変わらない状態にすることが可能になります。
年金生活者などは、一人一人年金をもらう方が、
夫婦としてもらう額より多いので
「離婚しようか?」などという話も出てきます。
そうなると住居が2箇所になるので、結局節約にはなりませんが。
離婚した女性に子供がいる場合は、
子供の父親に扶養費の1部負担があり、国からも補助金が出ます。
それ等の権利は再婚すれば消滅します。
それで、子供のいる離婚した母親は、
新しい相手を見つけてもなかなか再婚しない、
ということもあるようです。
再婚ではないカップルでも、
マーガレット達のように子供が何人も生まれても、
なかなか結婚を決めずにいる人達もいます。
執行猶予の状態から決定された世界へ、
移行したくないようにも見うけられます。


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2005年4月29日(金)

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