第20回
期限付きのお金で株を買うのは禁物

株は楽しみながらやるもので、
血の小便を出してまでやることはありません。
スリルを味わうためなら、
自分の財産を少し減らすことで充分でしょう。

借りたお金になるとスリルどころではなくなります。
バブルの時もそうでしたが、
それ以前の高度成長期にも、
ちょっとお金が遊んでいると、
そのお金を使って株を買う人がおりました。
私のところに相談に来た人の中には、
土地を買う契約をして、支払い期限までに
少し時間があったので、そのお金で株を買った人が
ありました。
その株が値下がりをして売るに売れず、
思いきって売ったとしても支払い金額に不足するけれど、
どうしたらいいでしょうかという相談でした。
いくら私だってどう答えてよいかわかりませんよね。

もう一人は娘さんの嫁入仕度をするために
貯金していたお金を株に流用して
値下がりをしてしまった人でした。
嫁入りをする前に株が上がってくれないと
娘が嫁に行けなくなると
気をもんでいました。
大の男がこんな理不尽なことをするのですから、
オトナだってアテになりませんよね。

私は借金をして
株を買ってはいけませんと言いましたが、
自分のお金であっても
いついつまでに回収しなければならない
期限のあるお金は株式売買には使えないお金です。
株は期限までにうまく上がってくれるとは限らないし、
そういう期限があるお金に追っかけられると
心が焦って冷静な判断ができなくなってしまうものです。

一頃は株をやっている社長さんがいると
銀行はあの会社は要注意だと言ったものですが、
バブルの頃になるとNTTの株を買うなら
資金は100%貸しますという銀行も現れました。
しかし、どちらも間違っています。
会社の社長だろうが、サラリーマンや学生だろうが、
余裕のあるお金なら自分の判断で株を買うのには賛成です。
買った株が下がれば、
どうして下がったか研究すればよいし、
上がったらやっぱり言った通りだろうといって
自慢すればいいのです。
聞き役にまわった周囲の人は少々迷惑でしょうけれど。





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