中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第1499回
海南島の不動産ブームは空振りでした

海南島への旅行は15年ぶりでしたが、
15年前に比べて
「なるほどなぁ」
ということがいくつかありました。

15年前に行った時、
海口市の飛行場は町のド眞ん中にありました。
繁華街の建物のぎっしり詰ったところに
飛行機が下りて行くのに
びっくりした憶えがあります。
その飛行場もいまは
郊外にある美蘭機場に移り、
株も上場しているので
中国株をやっている人には
何となく馴染みのある飛行場です。

15年前はちょうど広東省から分離して
省全体が経済特区として独立して
省になったばかりでしたが、
不動産ブームで島全体が浮き立っていました。
私も誘われて省営の企業と合弁で
高層ビルを建てる計画を建てたことがありますが、
いきなり40階建てにしてくれないかと要求されました。
私は40階建てを建てた経験もなく、
そういう経験をもったゼネコンは
海南島には1社もありませんでしたので、
「20階建てでどうでしょうか」
と台湾の設計士に図面を書いてもらって持ち込みました。
そうしたらどうしても
「40階建てでないと駄目だ」と言い張るので、
「40階に届く消防車もないのに
火事になった時にどうするんですか」
と言い返したら
「海南島に火事はありません」
と売り言葉に買い言葉。
その一言で私が
投資を断念する決心をしたいきさつがあります。

その後、海南島では
猛烈な建築ラッシュがあって、
「あなたは儲け損ないましたね」
と人に言われたことがありますが、
今度行って見て建築ラッシュは
完全に空振りに終ったことを知らされました。
途中から猛烈な値下がりにあって、
建物の殻だけできて
10年も野曝しのままになったビルが
つい最近まで林立していたそうです。
やっとこの1、2年で温州商人がやってきて
不動産投資を手がけるようになったので、
ビルの修復がはじまり、
マンション販売の垂れ幕が見られるようになりました。
どうしてそういうことになったかというと、
不動産ブームを支える工業化の裏打ちがなかったからだと
私は解釈しました。






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■邱 永漢 (きゅう・えいかん)
1924年台湾・台南市生まれ。1945年東京大学経済学部卒業。小説『香港』にて第34回直木賞受賞。以来、作家・経済評論家、経営コンサルタントとして幅広く活動。最期まで年間120回飛行機に乗って、東京・台北・北京・上海・成都を飛び回る超多忙な日々を送った。著書は『食は広州に在り』『中国人の思想構造』(共に中央公論新社)をはじめ、約400冊にのぼる。(詳しくは、Qさんライブラリーへ


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