第106回
お金は儲けただけではまだ半製品

経済成長の続いていた時代に比べると、
お金儲けのチャンスが少なくなりました。
サラリーも上がらなくなりました。
はじめの頃はブツブツ言っていた人たちも
みなが同じだと文句を言わなくなりました。

会社が倒産して職を失った人に比べれば、
サラリーが上がらなくとも、
きちんと支払ってもらえるだけでも
有り難いとしなければなりません。
収入がふえなくとも、
物価が上がらなければ同じことだし、
もっと上手なお金の使い方を工夫して、無駄を省けば、
昔より豊かな生活をすることだってできます。

私は、お金を儲けることも大切だけれど、
お金を使うことはもっと大切だと
昔から言っています。
人は何のためにお金を儲けるかというと、
本当は使うためです。
使わなければお金は持っていないのと同じです。
ところが、お金儲けは難しいので、
お金儲けのために
人生の大半の時間と労力を使いはたして、
折角儲けたお金を使わずに死んでしまう人が
たくさんいます。

子供とか身内の人が遺されたお金を受け継ぎます。
自分でお金儲けをしたことのない人が
大金を受け継ぐと、お金儲けの苦労を知りませんから
気前よくお金を使います。
どこのバカ息子が大金を継いだとわかると、
蟻が砂糖にたかるようにどこからともなく
詐欺師や太鼓持ちがゾクゾクと集って来て、
一緒になってお金を使う手伝いをしてくれます。
巨億のお金もあっという間に
消えてなくなってしまうのです。

どうやら世の中はお金を儲ける人とお金を使う人は
親子二代で分業になっていることが多いようです。
それでは割に合わないので
私は儲けただけではまだ半製品で
使いおわってはじめて完成になるのがお金だと言って
友達にもできるだけお金を使うことをすすめ、
自分でもそれを実行してきました。
昔と違って親孝行息子を探すのも
難しい時代になったのですから、
何も使う方を息子に任せることはありませんよね。





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