第108回
みんなお金を使わない人になった

どうして貧乏人の方が金持ちより多いかというと、
お金を貯めるよりも使ってしまう人の方が
多いからです。
貧という字を見てもわかるように、
貝(昔は貝殻を通貨として使いました)を分けて
気前よく使ってしまうからです。

金持ちになりたかったら
お金を使わないで貯金することですね。
でも皆がそうしたら、
お金がおあしであることをやめて、
金持ちの家でズル休みをしてしまいます。
縁あって他人より金持ちになった人は、
たくさん集まってきたお金の尻を叩いて
働きに行かせると同時に、
もう帰ってくるな、よその家のために働けと
引導を渡す必要もあるのです。

日本人全体が貧乏だった頃、日本人もよく働きましたが、
お金もよく働きました。
その甲斐あって日本人が
世界の金持ちの仲間入りをするようになると、
日本人もかなり怠け者になりましたが、
日本人のお金は日本人よりも
もっと怠け者になっています。
稼ぎに出して貰いが少ないせいか、
大半が銀行で寝たままになっているのです。

こういう時は、お金の尻を叩いて働きに出てもらうか、
もう帰ってくるなと縁切りをする必要があります。
一人一人がそういうことをやらないと、
怠け癖のついたお金は梃子でも動かないし、
「天下の廻り物」としての役割を
はたしてくれなくなるのです。

ではお金の尻を叩いて
家から出て行ってもらえばいいのか、というと、
しばらく働きに出ないうちに、
出稼ぎを受け入れてくれる先も変わったし、
お金が喜んで行きたがる落着先も変わってしまいました。
働く場所がなければお金は来てもらっても仕方ないし、
お金が道草を食いに行くところも、
日本人が貧乏だった頃と金持ちの仲間入りをしてからとでは
違ってしまったのです。

お金の使われ方が変わってしまったと
言ってよいでしょう。
お金の流れが変わったと言ってもよいでしょう。
みんなお金を使わない人になってしまったのですから、
これは大へんなことです。





←前回記事へ 2000年6月26日(月) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ