第142回 
アナリストの心境を研究しましょう

どこの証券会社にも、投資信託会社にも、
また経済研究所にも、証券アナリストという
株価の分析をしたり予想をしたりする
一群の専門家がいます。
機関投資家はその人たちの意見に従って
株を買ったり売ったりするのですから、
株が高くなるためには、
先ずそういう人たちに認められるのが早道です。

あるスケール以上の会社の株価を動かすためには
大きな資金が必要ですが、
そういう資金は投信とか年金とか生命保険とか
いわゆる機関投資家しか持っていません。
昔は山師と呼ばれた個人の相場師がおりましたが、
いまは世界的に有名な相場師でも
ウオーレン・パッフェとか、ソロスとか、
他人のお金を集めて運用する
組織のリーダーになってしまいました。

そいういう人たちは
最終的な判断は自分でするのでしょうが、
参考資料はアナリストたちがつくります。
だからアナリストたちが
何を根拠にして株価の居どころを判断するか、
また天下の大勢をどういう具合にとらえているか、
把握することができたら、
どんな銘柄に資金が流れ、株価がどんな動きをするか、
かなり正確に予想することができます。

ここのところ、私は
リストラの終った銘柄から上がるだろうと
具体的な名前をあげて雑誌に発表しましたが、
ほとんど正確に上がっているのを見ると、
アナリストたちと私とのあいだに
かなり大きな共通の接点があることがわかります。
私がそういう考え方をしているというよりは、
アナリストたちがそういう考え方をするだろうことを
私がうまく言い当てたということであります。

しかし、アナリストたちが
いつも正しい答えを出すとは限りません。
光通信の将来性に惚れ込んで
投信に光通信を重点的に組み入れた担当者は
かなりの損害を投資家たちにあたえています。
「弘法も筆のあやまり」といいますが、
アナリストの判断はもっとたよりにならないものです。
投信だから大丈夫と思わないことですね。    


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