第156回
夢破れるまでゴールド・ラッシュは続く

インターネットとポータブル・テレフォンは
2つとも情報を運ぶ新しい乗物です。
2つが同時に併行して発明されたのは
決して偶然ではありません。
それがテレビやゲーム機に連結されて、
家庭で利用されるようになる可能性も否定できません。
いずれも同じ技術の延長線上にあるものですから、
自動車が人間の足の代わりをしたように、
人間の頭脳の代わりをやってくれるようになるでしょう。

でも情報や声を運ぶ乗物も、
荷物や人を運ぶ乗物と同じように
無限の可能性を持った物ではありません。
欠陥もたくさんあります。
たとえば自動車ができたおかげで
どこにでも行けるようになったし、
人間の行動半径も著しく拡がりましたが、
人間の足も大きく退化しました。
運動不足を補うために、
人間はゴルフに行ったり、
ジムでベルトの上を
走ったりしなければならなくなったのです。

いまはインターネットやポータブル・テレフォンで
何ができて何ができないか、
はっきりした結論がまだ出ていないので、
無限の可能性があるように見えて
夢も無限にふくらんでいます。
1株5万円のヤフーの株が1億円にも
ふくらんだのもそのせいです。
これから新しい乗物を何に使ったらお金になるかという
実験をやるわけですが、結論がでるまでの間、
ゴールド・ラッシュは
そう簡単にはおさまらないかも知れません。
そういった意味では、自動車の発明が
フォードだけでなく、
カーネギーやロックフェラーを生んだように、
インターネットも携帯電話も次々と
新しいビリオネアを生むことになるでしょう。

自動車が誕生すると、自動車を使ってやる商売が
次々と新しく発明されました。
乗合バスが駅馬車の代わりをつとめるようになったし、
トラックによる運送が
コンテナの運送や冷凍車の運送にまで発展しました。
インターネットを利用してどんな商売が
成り立つか結論が出るまでには
まだまだ時間がかかります。
そのあいだじゅう、つまり夢から醒めきれない間、
ブームは続くのでしょうね。    


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