第234回
廻転ずしもラーメンも日本文化です

私の言う日本文化とは
日本人のふだんのライフ・スタイルのことですから、
たとえば日本人のふだん食べている日本料理は
日本文化の1つです。

日本料理といえば、懐石料理を連想するかも知れませんが、
そんなに難しく考えてはいけません。
すし、てんぷら、すきやき、
それからラーメンやしゃぶしゃぶも日本料理です。
もしかしたら、カレーライスもギョウザも
日本料理かも知れません。
そんなもの輸入品じゃないかとおっしゃるかも知れません。
でも日本文化はそもそもが外来文化なんです。
それが日本人によってアレンジされ、
日本人の間に定着したものなのです。
日本料理屋で出す料理が日本料理だと思えば
よいのじゃないでしょうか。

30何年前に私がいまに日本料理が
世界中で大ハヤリするようになりますといった時、
ニューヨークやロスにも日本料理屋は
数えるほどしかありませんでした。
ヨーロッパに至っては日本料理を探すだけでも一苦労で、
パリで足を棒にして漸く探しあてて、
ガラリと扉をひらいて中をのぞくと、
みんな横メシでアゴを出して
口なおしに来ている日本人ばかりでした。

それがいまでは世界中どこの国の大都市に行っても
日本料理屋のないところはありません。
中で食事をしているのも大半が現地の人です。
さすがにナマモノに親しんでもらうのは
一番あとまわしになりますが、
それでもこの頃はニューヨークでも香港でも
廻転ずしができて大ハヤリにハヤっています。

そればかりでなく、日本人の兵隊が
戦争に行った中国から持ち帰ったラーメンが
日本風のあっさりした味にアレンジされて、
最近では台湾で大流行しています。
中国風の牛肉麺(ニューローメン)が
1杯80元であるのに対して、
日本から進出したラーメンが1杯150元もしていて、
しかも行列をしているのですから、
世の中、何が何だかわけがわからなくなってしまいます。
実はこれもマクドナルドが
日本で受け入れられているのと同じ論理なんですね。


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