第361回
中国の会社には公共関係部があります

グローバル化の時代になったので、
日本の企業もコスト・ダウンのため、
また新しいマーケットを求めて
大陸へ大移動をはじめています。
恐らく皆さんの中にも会社の命令で
中国に赴任する人もあるでしょうし、
自ら望んで中国大陸に行って
一旗あげようと考える人もふえています。

私は皆さんより一歩早く、
10年も前から今日の日を予想して
中国大陸に乗り込んで仕事をしていますが、
中国人と日本人の国民性の違いもさることながら、
一番勝手の違うのは
日本のお役所と向うのお役所の違いではないでしょうか。
日本ではお役所にお伺いを立てて駄目と言われてしまえば
それでおしまいですが、
中国人はそれくらいのことではへこたれません。
政府は人によって運営されていますから
人をうまく動かせば、
できないこともできるようになると思っているのです。
実はそれだけに汚職の余地もあるし、
不公平なことも起ります。
許可のことでも、税金のことでも、
日本人には予想もつかないような結果が出てくるのです。
たとえば、カラオケのクラブが
遊びに来た公安(警察)の者を
満員だからと言って断ったら、
翌日、その通りを自動車乗入れ禁止区に指定して
お客が入って来られないようにされたりします。
やむを得ず詫びを入れて解除してもらいますが、
その場合にもルールがあります。
それを逆にやったりすると、もっと複雑なことになって
何週間も商売ができなくなってしまいます。

中国の会社に行くと、公共関係部といった
外部との接術を専門的に扱う部門があって、
新聞記者はどう扱う、税務署や公安はどう扱うかといった
専門の部署があります。
日本人はそういうことに無頓着ですから、
検査に来た消防や監督官庁の人を怒らせて
厄介な目にあわされることがしばしばあります。
そういうことに精通した人をやとうのが
さしあたり無難ですが、
でなければ、お役所とかかわりになることの少ない仕事を
選ぶことです。
かかわりがないと言っても
多い少ないの違いがあるだけでしょうが。


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2001年3月6日(火)

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