第382回
これでは日本人も自信を失いますね

日本の国はどう見ても少しおかしくなってきましたね。
ユニクロの委託加工やタオルの輸入に
セーフ・ガードの適用をしようとする動きもそうですが、
銀行が企業にお金を貸さなくなっただけでなく、
企業もお金を返したがっています。
大企業はお金を借りて積極的に設備投資をするどころか、
お金が儲かると余裕資金は
できるだけ借金を減らしにかかっています。

企業としてはその方が身軽になることは確かですが、
経済の先行きに自信を失った経営者たちが
消極的になっている証拠です。
昨2000年度の日本の輸出は4800億ドルにものぼり、
貿易収支の黒字だけでも
998億ドルになっているというのにです。
外国人から見たら日本人は何で苦しんでいるのか、
さっぱりわけがわかりません。

実力があっても、立て続けに負け癖がつくと
自分の相撲に自信を失って、
他人の相撲ばかりうまく見える横綱のようなものでしょう。
土俵が大きくなったことに対する戸惑いもあるし、
新顔に勝手な相撲をとられて
あわてているところもあるのでしょうが。

でも銀行が中小企業からしきりに資金を回収しにかかり、
逆に弱気になった大企業が資金の返済をするようになると、
日本経済は恢復するどころか、縮小する方向に向います。
現に私自身も経験していることですが、
バブルの時に担保に入れて
借金をした同じ物件を担保に入れても、
10分の1もお金が借りられません。
その上、何だかんだといちゃもんをつけて
結局は断られてしまいます。

私のようにちゃんとした担保があってもそうですから、
フツーの中小企業なら、昔の10分の1の商売をやるのにも
資金ぐりに苦労するのではないでしょうか。
それでも借金の返済に苦しむよりはいいのですから、
何もしないことにしようという人がふえています。
これから創業をしようとする人は
もう銀行なんかあてにしないことですね。


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2001年3月27日(火)

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