第615回
金持ちの国から貧乏国への出稼ぎに

日本のハイテクの企業は地方にある
工場や国連企業を閉鎖して、
ドンドン工場を中国大陸に移しています。
地方の労働組合では自主的に賃金を下げてもいいから、
工場閉鎖だけは思いとどまってもらえませんかと
本社に陳情していますが、
ききとどけてもらえないようです。
中国に行くと、
1人当りの賃金が20分の1とか、30分の1になり、
どんなに頑張っても格差がありすぎるからです。

工場を移動するのはいいとして、
移動する工場について中国について行けるのは
ほんの一握りの人しかいません。
現場の工場運営に必要な経営者と技術者くらいなもので、
あとに残された大半の人たちは
失業して新しい仕事を探さなければならなくなります。
もともと仕事が少ない上に空前の大不況と来ていますから、
地方で新しい仕事を探すのは容易なことではありません。
いまに失業率10%に達するようになるだろう
と言いましたが、失業の増加は地方都市からはじまります。

地方に残っている仕事は、土地の人を相手の商売ですから、
年寄りの面倒を見る仕事だとか、
3度の食事とかかわりのある仕事だとか、
あとはお役所関係の仕事くらいなものです。
観光名所のあるところなら、
観光客相手の仕事が残っていますが、
どれを見てもサービス業ばかりです。

サービス業が成り立つためには、
サービスを受ける人に支払うだけのお金が
なければなりません。
お役所から支払われるお金だとか、
年金や生活扶助費などは細る一方ですから、
町に住んでいる人たちの財布の中が
少し豊かになる方法がなければ、先が思いやられます。
そのためには若い人たちが
そとに働きに行かなければなりませんが、
それが東京や大阪だったのが
もっと遠い上海とか北京とか、
あるいは、ベトナムとかミャンマーへということも
考えられます。
いよいよ金持ちの国から貧乏な国に出稼ぎに行く時代が
はじまったのです。
どうせ行くなら早い方がいいですけどね。


←前回記事へ

2001年11月15日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ