第728回
物を考える人は転職に挑戦を

デフレになると弱小企業は淘汰の対象になります。
町工場もそうだし、個人商店などもそうです。
デパートやスーパーなど
個人企業のスケールをこえた大型店にも
同じことが起っています。

私はよく同業者の集まりで
頼まれて講演をすることがあります。
どこの会合に行っても協会の会長は
その土地で一番大きな会社の
社長さんか会長さんがつとめていますが、
会員の中には家族会社に毛の生えたていどの
零細業者がたくさんいます。
3人か5人ていどの中小企業者でも
いい顧客を持っていたり、ユニークな商売のやり方をして
いい業績をあげている人がいますが、
不況の波をかぶることは同じですから、
大半の人がこのまま続けたものかどうか悩んでいます。

不況になって仕事の量が減ると、
どこの業界でも、簡単に言えば、
業者は半分いたら間に合ってしまいます。
デパートだって、スーパーやコンビニだって
半分同業者がなくなってしまったら、
皆ホッとして胸を撫でおろすことでしょう。
そういうことがわかっていても誰もやめようとしないで、
お互いに相手のつぶれるのを待っているから、
曇った顔がいつまでも晴れないのです。

こういう時は、最後まで頑張るべきでしょうか、
それともさっさと転職する方にまわるべきでしょうか。
私が見ていると、どこの業界にも
物事をよく考えてやっている人と、
親から受けついだとか、何十年もやって来たからだとか、
惰性で事業をやっている人がおります。
惰性でやっている人は淘汰するか、
淘汰されるかを待つよりほかありませんが、
物事をよく考える人は
自分で新しい道を開拓しようと思えばできる人です。

いまは社会の大きな変わり目ですから、
同じことをやっているよりも、
新しい流れに乗れる可能性のある時代です。
古い付加価値が消え失せれば、
どこか別のところに必ず新しい付加価値が生まれてきます。
たまたまその大半は
グローバル化によって新しく生ずるものですが、
むろん、国内にもある筈です。


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2002年3月8日(金)

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