第742回
最後の晩餐は香港の福臨門酒家で

から香港までは電車で約半時間で着きますが、
電車だと自分で荷物を運ばなければなりませんし、
移民局のスタンプを押してもらうのに
混雑して時間がかかりますので、
今回は貸切りバスにしました。
でも途中で二回も下車して
中国側と香港側の移民局のスタンプをおしてもらって、
やっと香港に入ることができました。

最近の香港は上海にお株を奪われる立場にあり、
不況に見舞われるという点では、
台湾に続いて日本の後を追っています。
特に香港ドルが米ドルにリンクしているおかげで、
円安の日本人にとって買物天国でなくなってしまいました。
失業者もふえているし、賃下げも現実に起っています。

しかし、香港一の中華料理である福臨門酒家の料理は
健在です。
先ず20種類ほどある前菜のメニューから
6皿の料理を選び、
次に小豚の丸焼きが1匹そのままの姿で出てきます。
小豚の丸焼きは焼きあがった
ホカホカを食べないと駄目なので、
正確な時間に宴会をスタートする必要があります。
続いて紅焼大排翅というフカのヒレのスープになり、
次はアワビの煮込みになります。
福臨門のアワビは日本産のアワビを使い、
おいしいことも値段の高いことも
中国人の間に広く知られています。
小さなのが1粒出てくるだけですが、
1粒1200ドル(1ドル18円)もしますから、
ちょっと財布が痛みますね。

あとはハタを蒸した魚の料理、
蟹の殻に蟹の身をぎっしり詰めて油で揚げたもの、
そして福臨門の看板料理の1つである当紅脆皮鶏という
鶏の唐揚げになります。
福臨門の鶏はおいしい割には
財布の中が火事になる心配はありません。
最後に蓮の葉で包んで蒸した混ぜご飯、
意麺という焼きそば、デザートは蓮の実と紅豆のぜんざい、
そして、これまた福臨門独特の中国菓子のデザートです。
香港にはミシュランのガイドブックはありませんが
ミシュランの3つ星レストランとは
「わざわざ食事をするために
 遠くから行くだけの価値のある店」。
つまり、はじめからおしまいまで
1皿のとりこぼしもしない完璧なメニューのことです。
旅行の最後を飾るにふさわしい
楽しくて美味しい晩餐でした。


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2002年3月22日(金)

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