第877回
「メシのタネはどこに行った」を読んで下さい

「メシのタネはどこに行った」という
「経済界」に私がこの1年あまりにわたって書いた連載が
1冊の単行本になってできてきました。
(出版元・経済界、定価・税込1300円)
「常識の破産」という前作に続く2作目で、
タイトルの示すように、
いままでこうやればちゃんとお金が儲かっていたことが
どうして突然お金が儲からなくなってしまったのか、
土地や不動産から始まって物づくりから株式投資に至るまで
付加価値が失われてしまった理由と現状について
追究したものです。

その源泉は安価で良質の労働力と
国際的に見て比較的に弱い通貨であり、
戦後の日本はその2つとも兼ね備えていましたので、
その上に乗って物づくりに長じた職人的気質を
思いっ切り発揮することができたのです。
工業生産によって年々付加価値を生み出すことができれば、
新しく生み出された富は生活を豊かにすると同時に、
土地という稀少性のある財産にも投じられていますから、
年々土地は値上がりを続け、
いつの間にか「土地神話」ができてしまいました。

しかし、神話は工業がもたらした付加価値の上に
築かれたものであり、
付加価値が消えはじめると共に
次第に基礎が揺らぐようになり、
工業的豊作貧乏が現実になるに及び、
遂に過去の神話になってしまったのです。
神話が消えてなくなったからと言って、
明日のメシに困るようになるわけではありませんが、
いままでと同じ考え方では
メシにありつけなくなる心配があります。
早くからそのことに気づいた人たちは
お金と技術を持ってお金の儲かる地域に動いています。
お金はお金の儲けにくくなったところから
お金の儲けやすいところに動くものだからです。
そういった意味では
いまは貧乏人が出稼ぎに行く時代ではなくて、
金持ちが率先して出稼ぎに行く時代です。
お金持ちはお金の働かせる才能にたけた人ですから、
皆さんもその要領を身につけて下さい。
要領さえ覚えれば、
皆さんもお金を生ませることができます。


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2002年8月4日(日)

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