第916回
この頃、マネーの記事がふえましたね

「金持ち父さん、貧乏父さん」がベスト・セラーズになって以来、
マネー・ブームがジャーナリズムに戻り、
マネーのことを扱った記事が再び新聞や雑誌に溢れるようになりました。

バブルの頃は婦人雑誌や新聞まで利殖の記事で賑わいましたが、
不景気の到来と共にマネーの記事が一せいに姿を消したのは
折角儲けたお金までどこかに吹っとんでしまい、
お金の記事を見ただけでも癪にさわるという時代が続いたからです。

それに対して最近のマネー・ブームは
すっかり難しくなった経済環境の中で
お金をふやすのがいよいよ困難になり、
皆がお金についてかなり真剣になっていることの現われのように思います。
というのも土地の値段は下がるし、
住んでいる家やマンションの値段も、
また持っている株価も下がる。
その上、銀行に預けているお金の利息まで
ドンドン下がって限りなくゼロに近い状態になってしまったからです。

ここでペイ・オフの解禁ということになったら、
銀行に預けているお金まで返してもらえなくなって、
こちらがメシの食い上げになることも
絶対にないとは言えなくなってしまいました。
日本人は働くことには熱心で寸暇を惜しみませんが、
汗水垂らして稼いだお金をどう動かすかについては全く無関心で、
折角貯めたお金はそのまま銀行や郵便局に預けっぱなしてしまいます。

定期預金にかなりの利息がついていた間は
銀行が預かったお金を運用して稼いだお金を
銀行と預金者で山分けにしていると思えば、
それも一つのやり方と見ることができましたが、
タダに近いような利息になった上に、
預けていた銀行がおかしくなったら、
親も子もなくなってしまうのでは、
それこそ立つ瀬もないと言ってよいでしょう。

ですから、銀行にお金を預けっぱなしにしないで、
自分で自分のお金をどう運用するか
真剣になって考えなければならない時代になったのです。
そういう背景があっての新しいマネー・ブームと言えば
納得していただけるでしょうか。


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2002年9月12日(木)

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