第938回
三つの国に分けるのも財産三分法です

もう一つ、財産の危険分散をしようと思えば、
持っているお金を
不動産、株、現金に三分するという方法もありますが、
いまはグローバル化時代ですから、一つの国においておかず、
三つの国に分けて持つことも考えられます。

バブルの前は地方にいる人が
よく東京でマンションを買おうかどうしようかと
相談に来たことがあります。
東京の方が不動産の値段は高いけれど家賃が高いので、
地方で不動産を持っているより高利廻りが期待できるからです。
しかし、自分が地方に住んでいる人は
自分が見えないところに財産があることを不安がります。
そういう人に対して私は
自分の家の窓から見えるところにアパートを建てなさい。
そして、毎日、窓をあけて「今日も無事だった」
と胸を撫でおろして暮らしなさいとすすめました。
財産は安心するために持つもので、
不安の種になるようでは持っているだけの値打ちはありません。

しかし、財産はどこにあっても財産です。
安心できる財産であるかどうかは選び方もありますが、
自分がどう考えているかということと関係があります。
外国にあっても安心なものもあれば、
安心できないものもあります。
どこにあるかということだけで
安心できるかどうかが決まるわけではありません。

財産の中には持っているうちに値打ちの上がるものもあれば、
逆に値下がりするものもあります。
経済の成長する国にある財産は
一般に利廻りもいいし、将来性もあります。
だからと言って全財産を注ぎ込むのは考え物ですが、
卵を三つの盆に分けて載せる程度であれば、
慎重なやり方であると考えていいでしょう。

但し、知らないところでそれをやるのであれば、
それなりの調査や研究も必要です。
交通事故を起すのは知らない町とは限りません。
知らない町ほど注意して道を渡りますから、
却って事故は少いのです。
知らないというだけで拒否反応を起すと、
チャンスはそれだけ少くなります。


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2002年10月4日(木)

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