第942回
本に教えられることもたくさんあります

私が本屋に行って本を探す時は、
私が読みたいと思っている本はもちろんのことですが、
新刊書の平台を一通り見て、必らず旅行と
食の棚に何か新しい本が出ていないか、目を通します。
ベスト・セラーズと紹介されている山積みになった平台は
横目で一瞥するだけで、手にとることも、
実際にお金を払って買うことも先ずありません。
洋服だっていま流行のものは着ないのに、
本だけ流行に踊らされるわけがありませんものね。

でも自分とあまり関係のないジャンルで、
いまどんな本が読まれているかについては気をつけています。
たとえば、女性がどうやったらいつまでも美しさを保てるかとか、
肌の手入れはどうやってやるのかといった本は
ペスト・セラーズではありませんが、
次から次へとたくさん出版されています。
また男性の服装学みたいな本も少くはありませんね。
もちろん、健康や病気に関する本は
時と共に益々ふえていますが、
これは老齢化がすすんで健康を気にする人が
いよいよふえている証拠でしょう。

またパソコンのいじり方について解説した本もあれば、
パソコンを使ってお金儲けをするヒントを集めた本もありません。
パソコンの前に坐って暮らす人が多くなって、
できれば坐ったままで暮らせる方法はないかと
考える若者が増えているからでしょう。

それからもう一つ、最近目立っているのは
翻訳書がふえていることです。古今の名作の翻訳ではなくて、
いまの時代を如何に効率よく合理的に生きるかを説いた本が
次から次へと出ているのにはびっくりします。
私も時々、そういう本を山のように買って帰って
読み比べて見ますが、
アメリカで人気を呼んだだけのことがあって
なるほどと感心させられるものが少くありません。
「必要は発明の母だけど、偶然は発明の父です」
と書いた本にぶつかったことがありますが、
私のように偶然を大事にする人が
アメリカにもいることを知ったのも偶然、
本屋でそういう本を見つけたからです。


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2002年10月8日(火)

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