第985回
海外勤務を打診されたら手をあげましょう

外国に行って働くのが
少しも不思議でない時代になりました。
とくにいまの若い人は
学生時代に外国旅行に出かけたり、
場合によっては、そのまま外国の大学に留学して、
帰ってからまたあとを続けて
日本の大学を卒業する人もあるので、
卒業してから職を求めて外国に行くことに
さして抵抗はありません。

でも単身で外国にとび出して、
行き当たりばったりに就職運動をしても、
これはという手頃な就職先を見つけるのは
容易なことではありません。
どこの馬の骨かもわからない外国人を
やとうことには警戒心が働くし、
とりわけ中国のような人間関係社会では、
然るべき紹介者が必要だからです。
ですから外国で働く場合も、
日本の会社から派遣されて現地に行くとか、
現地で働いている親戚や友人をたよって行って、
現地の事情に明るくなってから独立して
自営業に移る人が多いようです。

いまは中国が世界の工場になりつつある時代ですから
中国を志向する青年がたくさんふえています。
旅行に行くのも簡単になりましたから、
学生時代から出かける人も多いし、
休みを利用してちょっと観光旅行という人も
たくさんいます。

でも現地で新しく仕事をはじめるとなると、
よほど金銭的に余裕のある人か、事業になれた人でないと、
いきなり現地に移動してスタートすることはできません。
私は北京や上海や香港で
小さなビジネスをやっている日本人をたくさん見ていますが、
独立したいきさつをきいて見ると、
ほとんどが日本の会社から
サラリーマンとして派遣されてきて
現地の事情に明るくなってから会社を辞めています。
3年たって本社へ戻る命令をもらったところで独立していますから、
会社にやとわれて外国に行くのが
外国で働く一番可能性の高いきっかけになっているようです。
そういう意味で、サラリーマンとして外国に派遣されるのも
バカにしたものではありません。
外国に行かないかと打診されたら、
喜んで手をあげた人に新しい道がひらかれるのです。


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2002年11月20日(水)

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