第1085回
こんなダンピングに耐えられますか

成都のど眞ん中にショッピング・センターを建てた時、
A棟にはイトーヨーカ堂に
キイ・テナントとして入ってもらいましたが、
B棟の2階とA棟の5階を自営しなければならなかったので、
ボウリング場と肉のハナマサの焼肉屋と
宇都宮ギョウザの店を経営することになり、
その開業資金として一口5万ドルで
五十口の資金を集めたことがあります。

お金は一声かけただけですぐに集まり、
開店直後は順調で、一年目には5千ドル、二年目も5千ドル
、三年目にはダウンして2千ドル返金しましたが、
四年目、五年目は遂にゼロになってしまいました。
配当にしてもよかったのですが、
中国の商売は戦争みたいなところがあって、
どこでどうなるのか見当もつかず、
残った分が財産と考えた方が安全だと思ったからです。

どうしてはじめがよくて、だんだん駄目になったかというと、
開業当初はボウリング・ブームでどこも超満員、
レストランも珍しがられて行列ができたのですが、
儲かると思ったら次々と店ができて
猛烈な価格競争がはじまりました。
ボウリングは台湾から中古の機械が運び込まれ、
私たちのAMFの最新鋭機械に対して競争を仕掛けてくるので、
1ゲーム25元だったのがとうとう
3元まで下がってしまいました。

3元では家賃も払えないので、
台湾の業者は機械を放置したまま、夜逃げをしてしまいます。
家主にして見れば設備は只なので
3元でも店を閉めているよりはましなんです。
その影響をまともに受けて月に百万元あった売上げが
とうとう16万元まで激減してしまい、
減価償却もできない状態におちいってしまいました。
これが中国人の商売のやり方なんです。

一大決心をして一昨年の暮れに
1ゲーム2元に値下げして競争に立ち向かいました。
そうしたら成都中の商売を奪いとり、
夜中まで満員になりました。
昨年度はやっと
出資金の5%を戻す余裕ができるまで恢復しました。


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2003年2月28日(金)

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