第1607回
いま30才の私なら日本にはいません

何気なく新聞を手に取ったら、
日本の若い人たちの雇用に対する関心は
上海に集まりはじめたという
大見出しがとびこんできました。
中国の若い人たちがそう考えているというのなら、
私にもわかりますが、
これにはさすがの私もびっくりしてしまいました。

もちろん、私がそういう日が来ることを
全く予想していないわけではありません。
日本の明日はどうなるのだろうかと
眞剣になって考えたら、
次の時代を背負う若い人たちが
日本国内で新しい仕事を創業するチャンスは
ますます少くなっています。
毎日、新聞を賑わしているのは、
大銀行が合併したり、
再生機構の世話になる大企業の話ばかりです。
中小企業で倒産する企業はあらかた倒産してしまったし、
家業を継がない子供たちの話は
ニュースにもなりません。

ではいまの30才前後の青年たちは
何を考えているのでしょうか。
もし私が30才だとしたら、
どうするのが正しいのだろうか。
私の30才は小説家を志して
家族を連れて香港から東京に移り、
全くの無収入で原稿書きに全力投球をしていました。
幸、その年の下半期に直木賞の候補になり、
受賞をして一人前の作家として
ジャーナリズムに出入りのできる鑑札をもらった(?)ので、
どの方向に進むか迷わずにすみました。
でも、いまの私なら
先ず作家という職業は選びませんから、
きっと大迷いに迷っているところでしょう。

ただ一つはっきりしていることは、
日本にはいないということです。
チャンスはどこにでもありますが、
チャンスの多いところほどチャンスはあります。
そうは言っても、ツテがなければ、
チャンスに手は届きませんから
先ずツテを探がします。
ツテが一つ見つかったら、
ツテがまたツテをつくってくれます。
三つもツテをたどったら、
チャンスは幾何級数的にふえます。
するとホーチミンとか
ラングーンに行っているかも知れませんが、
確率から言えば、中国大陸が一番可能性は高いと思います。
日本国内にいないことだけは確かです。


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