第1675回
本当にこんなことってあるのでしょうか

もしいま私の目の前で起っていることが
事実だとしたら、
コーヒーの焙煎技術が一変するどころか、
コーヒーの味にも大革命が起ります。

先ずコーヒーの焙煎を消費地の近くで、
しかも消費される量を考慮に入れて
焙煎する必要がなくなります。
時間がたつほどいい香りになるとしたら、
産地で焙煎してゆっくり時間をかけて送り出しても
充分、間に合います。

また焙煎の時間が
従来の30分から5分まで短縮され、
しかも、スイッチで時間と温度の調節さえすれば
シロウトでもできますから、
プロに立ちあってもらう必要がなくなります。

その上、分止まりが6%もふえるとすれば、
付加価値が6%も上がったことになります。
たとえば年に3万トンこなしている工場は
1800トン分も量がふえることになりますから
私たちのやることをじっと指を食わえて
見ているわけには行きません。
かつて分どまりが1%変わっただけで
焙煎の方法が一変した実績のある業界のことですから。

もう一つ、これはまだ
これから実験してみないとわからないことですが、
私たちは実験に際して安上がりにすませるために、
なるべく安いコーヒー豆を使って焙煎をしています。
いずれもエチオピア、コロンビア、
サントスの安いコーヒー豆です。
ところが、安い豆が時間がたつにつれて
いよいよ好香を放つようになったので、
もしかしたら、この焙煎方式を使うと
コーヒー豆の味や香りに
従来の常識を破る変化が起るのではないか。
もしそういうことが起るとしたら、
安いコーヒー豆もバカにはできなくなるのではないか、
とよけいなことを考えるようになりました。

そう思った途端に、
私はいままでバカにしていた安いコーヒー豆の産地にも
行って見る気を起しました。
現にこの記事を書き終ったあと、
私はすぐタイ経由で、
雲南省とビルマの国境近くまで旅立つことになっています。
コーヒーで大儲けをしようなどと
考えているのではありません。
新しいことを見つけると、
そのあとを追いかけて行く自分に
ストップがかからなくなるのです。


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