第1682回
中国で結婚式ブームが始まっている所です

このところ、中国で働きたいという人のEメールを
たくさん受け取っていますが、
不思議と結婚式場で働きたいと考えている人が多いんですね。
いまから30年ほど前、私が台北でビルを建てた頃は
ちょうど台湾に若いカップルの結婚ブームが
はじまろうとしている時期でした。
台湾も中国同様に基本的に家族中心の社会ですから、
結婚式はどちらの家族にとっても重要な行事であり、
とても盛大でお金をかけることを惜しみません。

それでいて公式の結婚式場もなく、
キリスト教徒は教会で結婚式をあげますが、
それ以外の人は
男家の佛壇に線香をあげて祖先に報告するほかは
結婚披露に選んだ料理屋で招待客におひろめをするていど、
あとは飲めや歌へのおひろめになります。
ちょうど戦後生まれが結婚する年齢にさしかかっていて、
ブームが予想されたので、
私は第2ビルを建てる時、1、2、3階使って
玉姫殿や平安閣のような結婚会館をつくるべく、
その時台湾にご一緒した赤札堂の小泉社長に
図面まで書いてもらったことがありました。
でもスタッフも居らず、
結婚式専門にビルを使うことに
一抹の不安があったので、
台北一大きな北京料理に3階分を埋めてもらい、
結婚披露は料理屋が引き受ける形で
お茶を濁してしまいました。

日本では長く結婚ブームが続き、
結婚式専業の上場企業まで出現しましたが、
さすがに少子時代になると、
結婚式で稼いだ大都市の一流ホテルまで
「お別れの会」で辛うじて
息をつなぐようになってしまいました。
代わって高度成長に入った中国に
結婚式ブームが訪れ、
日本や台湾の結婚専門業者が
遅れをとるまいと大陸に進出しています。
日本より台湾の業者の進出が一歩も二歩も早く、
全国にまたがって
花嫁衣裳のリースや撮影に乗り出していますが、
日本のような披露宴からハネムーンの手配まで
フルコースのビジネスには及んでいません。
かつて日本でこの旨味を味わったことのある日本の人たちが
中国で「夢よ、もう一度」と考えたとしても
何ら不思議なことではありません。


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