第1774回
奇をてらうより昔にかえれ

コマーシャルにタレントを起用するのは
広告業界の常識ですが、
ただ時の人だというだけの理由で、
時のスターにコマーシャルに出てもらうことには
問題があります。
宣伝したいと思っている商品と
何のかかわりもない野球選手や力士が出てくると、
何事かと思って画面にひきつけられる人はいるでしょう。
それがタダのコマーシャルとわかると、
却ってがっかりしてしまいます。

また宣伝したい商品と
何のかかわりもないことがわかると、
タレントの名前は記憶に残ったとしても、
商品の名前はすぐに忘れてしまいます。
なかにはそんな人の使い方をする会社を
イージーな奴らだとバカにする人もいます。
タレントを起用する時もよほど考えないと
予期した効果はあがらないものなのです。

もちろん、コマーシャルの中には、
タレントなど全く使わず、
名の知れないモデルや全くのシロウトを使って
商品の広告だけに力を入れた会社もあります。
どちらかというと、
そういう作り方をした会社に私などは好意を持ちますし、
またそうしたコマーシャルの方が効果があると考えます。
おとなしい、一見変わり映えのしない広告では
人が見ないだろうと思うのは
広告プロの錯覚です。
人が見ないのは広告の作り方が下手クソだからです。

しかし、同じことをくりかえしているうちに
自分もヘトヘトになってしまうし、
前と同じでは人が見ないだろうと、
先廻わりをして目先を変えることに
どの広告プロデューサーも力を入れるようになります。
結果は、目先を変えることが
広告業者のマンネリ手法になってしまって、
いま皆さんが思わず頭をかしげたくなるような
何の広告をしているのかもわからない
コマーシャルの洪水になってしまうのです。

そうした、
鬼面人を驚かす広告に馴れてしまった目には、
こういう商品を売っていますと
控え目に訴える広告の方が
却って新鮮に感じられます。
雑誌の編集者はタネがつきそうになると、
もう一度創刊号から読みなおすと言われていますが
テレビ局たちのプロたちも
50年前のテレビのコマーシャルを
改めて見直して見る必要があるのではないでしょうか。


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