第1842回
次の時代の可能性に挑戦しましょう

自分のふるさとで成功する人なんて
先ずありません。
以前はそんなこと、
ほとんど気にしていませんでしたが、
地方の講演をやるようになって
はじめて気がつきました。
地方の講演は
銀行とか商工会議所や商工会が主催します。
商工会議所や商工会は
会頭さんや会長さんが挨拶に出てきます。
会頭さんや会長さんは
地方産業の組合長さんが
兼任しているケースが多いようですが、
銀行のお得意さまの集まりは
地元で一番手広く商売をやっている人が
会長さんをやっています。
つまりその町で一番金まわりのいい人です。
そういう人に
「あなたはどこの生まれですか」ときいて、
「私はこの町の生まれです」と答える人は
滅多にいません。
一番近いのは隣り村か隣り町ですが、
隣りの県、あるいは全く違った地区からやって来た人が
珍しくありません。

日本全国どこに行ってもそうだったので、
どうしてだろうかと頭をかしげましたが、
自分の勝手知った所で働くと
固定観念ができすぎて、
思い切った発想や行動ができないからだ
ということがわかりました。
「江戸ッ児は三代続かない」と言いますが、
東京で上から数えて10本指に入るような
大実業家や大富豪で
江戸の生まれはほとんどおりません。
なるほどそういう目で見ると、
台湾で一番大金持ちと言われる王永慶さんは
彰化県という地方の人だし、
香港で一番の富豪と言われる李嘉誠さんは
広東省の潮州の人です。

もしそうだとしたら、
これから日本で一番の成功者になる人は
日本に生まれても
日本にいない人だということになります。
もちろん、出稼ぎに行けば
皆、成功者になるわけではありません。
でも多くの人が
その可能性に挑戦できるようになれば、
その中から成功者が輩出することは
充分、考えられることです。
そういった意味でも、いまの皆さんは
新しい可能性の中を生きる世代だと言ってよいと思います。
故郷は後にするために存在しているところです。
遠くにいて想うところでもあります。


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