第1913回
不動産買う前に先ず上海の勉強を

上海に日本人を案内すると、
ほとんどの人が上海の発展ぶりに圧倒されます。
半年見ないと
別のところに連れて来られたのではないかと
我が目を疑うほど街は一変しているからです。
中国の未来を知りたかったら、
上海に行って見るにこしたことはありません。

どうせ中国で仕事をするなら、
上海でやるのが一番だと誰でも考えてしまいます。
そして、次に考えることは
上海で不動産を買ったらどうだろうかということです。
特にバブルの時代の東京の不動産の値上がりを
経験したことのある人なら、
上海でもきっと同じことが
起るだろうと考えてしまいます。

上海の不動産の値上がりを考えるのは
日本人だけではありません。
不動産の動きに関しては
中国人の方が日本人よりずっと敏感です。
わけても、先端を切って金持ちへの道を
ひた走りに走っている中国人は
値上がりの先頭を切るのは上海ということでは
意見が一致していますから、
少しお金ができたら
すぐにも上海の不動産を買おうと
全国から上海に集まってきます。
おかげで上海の不動産の暴騰がはじまって僅か2年で、
不動産の値段は3倍にもなってしまいました。

上海市政府では
これ以上不動産がはねあがるのをおそれて、
6月1日から新しく買った
不動産の1年以内の転売に対しては
登記に際して5%の営業税をとると発表したので、
さすがの騰勢に冷水をかけられた形になりましたが、
中国の不動産の上げ下げは
株価に劣らないどころか、
3倍上がったら半分に下がる
ということのくりかえしですから、
経済の上昇期にあっても、
いつ大暴落するか油断はなりません。
したがって、上海や北京で不動産を買った日本人は
大儲けをした人よりも大損した人が少くありません。
日本ではとびつき買いをした人でも
不動産で儲けた人が多いのに対して
中国ではよほど覚悟がよいか、
見通しがよい人でないと、
不動産で財をなすことはできません。
1週間くらいの滞在では
間に合わないかも知れませんが、
上海でじっくり勉強をして下さいと言うのは、
日本と違ったところがあまりに多いからです。
日本とどこが違うかを勉強するのが
現地でやる最も役に立つ勉強法です。


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