第2024回
人民元高でトクをする銘柄を探がせ

世界の潮流は
貿易自由化の方向に向かっていますから、
外国からの輸入がふえることを
一方的にさしとめることは
だんだん難しくなっております。
短い間にあまり急激に増えると、
国内の同業者が深刻な影響を受けるので、
輸入に罰金的な課税をしたり、
量的制限を加えたりすることはできますが、
やがてそうした措置だけでは
同情されない時代が来ることを、
アメリカやヨーロッパの先進国も承知しています。
したがって輸入にストップをかけなくとも、
国内業者が困らないですむような産業の再配置は
避けて通ることはできません。

しかし、そこに至るまでの
ゴタゴタが続いている間、
輸入制限や為替レートの調整は続きます。
中国の外貨がふえ続ける限り、
人民元の切り上げ要求は続くでしょうし、
その度に中国の輸出産業は
不利な競争を強いられることになります。
ならば輸出産業の株は
避けて通った方がいいということになりますが、
輸出が盛んであるということは
他国より有利な立場にいるということですから、
為替レートの調整くらいのことで
商売ができなくなるとは限りません。
むしろ為替レートの調整を前提として
どうやってコスト・ダウンを図るかは
輸出に従事している業者の絶対的な命題ですから、
その解決に全力をあげない企業は
一社もないと言ってよいでしょう。
日本でも円高に風向きが変わると、
株価は一旦、波の下をくぐりはしましたが、
逆に空前の値上がりをしたのですから、
人民元高に強い産業の中に輸出産業が入っても
決して不思議なことではありません。
実際には人民元高になっても、
影響を受ける企業とそうでない企業を
うまく振り分けて、
人民元高に強い業種と企業を
選ぶことが必要になります。

2%の小幅人民元高で
株式市場は息を吹きかえしましたが、
これが何回もくりかえされたら
株式市場にどういう変化が起るか、を
これから研究する必要があります。
次の栄冠はそうした選別を
誤らなかった人の頭上に輝きます。


←前回記事へ 2005年9月24日(土) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ