第2109回
中国は自力で世界最大の消費市場に

中国の次はインドだという考え方が
かなり根強く抬頭してきましたが、
それ以前に私たちが
頭の中にしっかり入れておくべき
アジアのお金の地図の変化があります。
それは他国の力を借りなくとも、
中国は自力で世界一の消費市場を
切りひらくだけの経済力を
身につけたということです。

外国にダンピング的な輸出をして
貿易収支の黒字を続け、
外貨の荒稼ぎをしたから、
中国がそこまで辿りつけたのだと見ても
間違いではありません。
その結果、貿易摩擦を起したり、
世界中から人民元の切り上げを
要求されていることも事実だし、
また国内的に貧富の差が拡がったり、
農村と都市の所得の格差が拡がってもいますし、
はたして共産政権の独裁で
それを乗りこえて行けるのかと
不安視する向きも決して少なくありません。

でもこうした問題はかつて
高度成長期の日本でも見られた現象です。
日本も世界中から袋叩きにされましたが、
一つ一つ解決して行きました。
とりわけプラザ合意で
円の切り上げを呑まされた時は
株価が大暴落しましたが、
それだけ経済の体質が強くなったのですから、
むしろそのあとの方が日本経済は
更に一段と脚光を浴びるようになったのです。

それと同じことが中国でも必らず起ります。
人民元が切り上がったら、
中国の経済力は一段と強化されるし、
それに応じて国内消費も拡大されるので、
気がついたら世界で最大の人口を擁する
一大消費市場が出現することになるのです。
スタートは輸出からはじまるかも知れませんが、
アメリカの5倍も消費人口があるのですから、
何をどうやって供給すれば
うまく買ってもらえるかを中心テーマとして
企業活動をやるチャンスが
無数にあると言ってよいのではないでしょうか。
中国がどこかで躓くかを待っているよりも、
湧くようにふえ続けるお金を
うまく投げ込んでもらえる
笊づくりの研究をする方がずっと実際的です。
成長する社会のお金の通り道を
よく研究して下さい。


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