中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2204回
成熟社会のハンディをうまく活用して下さい

くるくると成熟社会の中を一まわりしましたが、
もとに戻ってくると老齢化社会と重なってきます。
テレビを見ていると、
しばらく見なかったタレントが
すっかり年をとっているのにびっくりします。
テレビは何のためにあるかというと、
人が年をとるのを見るためにあるのだと
私は思っています。
だってほかに感心するようなことは
ほとんど出て来ないんですもの。

しかし、タレントもあんなに年をとっているのですから、
テレビを見ている自分も当然年をとっています。
成熟社会と言いましたが成熟社会と老齢化社会には
重複している面がたくさんあって、
あまり区別のできないことも一つや二つではありません。
成熟社会になると、年もとって
人口も減る方向に変わりますから、
健康を気にする人がふえるのです。

そうなると寝たっきり老人もふえますが、
老人は寝たっきりばかりとは限りません。
元気で八十才、九十才になっても
まだあちこちとびまわっている人もおります。
年をとっても元気な人を相手の商売に
次第に重点が動いていくのが成熟社会です。
テレビの番組に中年相手の健康や旅行を
扱うのがふえているのを見てもわかります。

しかし、どのテーマもお金儲けの話にはかないません。
年寄りもお金をふやすことには熱心ですが、
若い人もそれには負けません。
成熟社会は経済成長社会よりお金を持っていますから、
元手のある分だけ有利ですが、
成長のさなかにある社会は
お金をふやすチャンスに恵まれていますから、
ないところからがむしゃらにお金をふやすことに
熱心な人がもっとたくさんいます。
そして、チャンスの多いところには
お金のある人のお金も動きますから、
結局、お金はお金のある所から
チャンスの多いところに動きます。
でもお金儲けのお手本は
成熟社会の方にありますから、
双方の知識を持ち、その知識を
うまく活用することのできる人が
有利な立場におかれます。
ところであなたは自分の持っている
ハンディをうまく活用できる自信がありますか。


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