中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2379回
大陸で成人学校やりたい人いませんか

5年前に上海に日本語学校をつくりました。
上海にビルを建てた時、
すぐにも日本語学校をオープンしたかったのですが、
当時は上海のビルの家賃が滅法高くて、
まともに家賃を払っていたのでは
学生から集めた学費収入だけではどうしても赤字になるので、
最初から半ばあきらめていたのです。

ところが実際に、ビルが建ちあがったら、
浦東新区の家賃が何と10分の1まで大暴落をしてしまいました。
ビルを経営している会社の方は
青息吐息でずっと空室が続きましたが、
日本語学校の方はこれなら何とか開業できそうだと喜びました。
10分の1の家賃なら、採算はとれそうだからです。
でも媒体と教育については共産中国の規制がきびしく、
日本人はもちろんのこと、台湾人の申請も受けつけません。
口では台湾同胞とうまいことを言いますが、
観光名所の入場券も外国人並みの特別高い切符を買わされますし、
学校設立の許可も外国人扱いです。
私の場合は、台湾人の秘書もおれば、上海人の秘書もおりますので、
上海人の秘書が志願して責任者になってくれました。
しかし、それでも監督官庁の要求はきびしく、
「学費が高すぎる」という個人的な見解だけで、
折角、内装もして開校した教室を不許可にされ、
何もしないうちに閉校に追い込まれたこともあります。
俗に中国は法治の国ではなくて、人治の国だと言われますが、
本当に私たちでもそういう目にあわされることがあるのです。

でも日本語学校は何とか次々と分校をふやして行くことができ、
つい最近、ちゃんと一戸建てで、
校門から入れる建物に教室をつくれるところまでこぎつけました。
そうすると、また胸騒ぎがして、
かって実現に至らなかった永漢国際教室を
何とか実現できる方法はないものかという野心が
頭をもたげてきます。
一ぺん失敗しているので、
今度は中国で成人教育の教室をやりたい人が
それぞれの経営方針と採算で運営する
学校の集合体としての国際教室ができないものかと
考えているところです。


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2006年9月14日(木)

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