中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2600回
お金をふやしたい人が激増します

収入がふえるようになったら、お金の使い道はいくらでもあります。
人が何に使おうとあなたが代わりに心配することはありません。
でも人が何に使うかによって、
めぐりめぐってあなたの財布にも響いてきます。
収入がふえると、
いままでよりたくさんお金を使うようになりますが、
大抵の人が一番お金をたくさん使うのは、
もっとお金をふやすために、お金を貯め込むことだからです。

それはあなた一人だけがそうするのではありません。
人間はお金があればあるほど、お金を貯め込んで、
もっとふやそうとするのです。
それが度をこすと、お金の動きが悪くなって、
世の中全体が不景気になってしまいます。
ですから、お金をたくさん持っている人が
先頭に立ってお金を使うようでなければ、
世の中の景気はよくなりません。
ところが、気前よくお金を使う人を見ると、人は嫉妬をするし、
政府でさえ税金をとり立てようとします。
お金を貯め込むことに対してさえ税金をかけるのです。
どうしてかというと、税金をかけられても、
人間はしたいと思うことをやるからです。

現にいま中国で一番目立っているのはお金のふえる動きであり、
お金がふえる過程で皆が一番やりたがることは
「もっとお金をふやすこと」です。
お金をふやす方法は、お金の儲かりそうな仕事にお金を投ずるか、
財産価値のあるものにお金を投ずることです。
株、不動産、貴金属、骨董品などはすべて投資の対象になります。
なかでも土地や建物のような不動産は、
開発をしてふやすこともできますが、
それをオーバーしてお金の方がふえれば、
お金の方が集中的に集まってきますから、
かなりの勢いで値上がりをします。
税金がかかろうと、罰金をかけられようと、
上がりはじめたら
とめようとしてもとまらなくなります。
かつて日本でもそういう時期がありましたが、
いまの中国をめぐる環境は
それと瓜二つという感じになってきました。
一歩間違ったら倒産の憂き目に会いますが、
うまく立ちまわれば
産をなすまたとないチャンスでもあるのです。


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2007年4月23日(月)

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