中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2704回
中国で働くデザイナの道案内も

私が計画している上海の「異人街」は
衣料品やアクセサリーから
レストラン、コーヒー・ショップに至るまで
それぞれデザインと深くかかわりあいますが、
どうしてデザインに凝るかというと、
新しい工業的な付加価値の中でデザインの占める役割は
経済の発展と共にますます大きくなって行くと見ているからです。
経済の成長がストップしてしまった日本を見てもわかるように、
需要を刺激するインパクトが低下すると、
デザインが益々重要視されるようになります。
本屋さんの書棚でデザインの占めるスペースが
見違えるように拡がっているのを見てもわかる通りです。

中国の場合はまだそれがはじまったばかりで、
新しい商品ができて行くプロセスで
一番弱体なのがデザインです。
弱体どころか、欠如しているといった方がいいかも知れません。
一般にデザインに対する関心がうすいし、
中国の古典的な椅子を見てもわかるように、
伝統を守るだけで人間工学的な研究は全く無視しています。
景徳鎮の陶磁器を見てもわかるように、
またブランド商品のコピーを見てもわかるように、
コピーなら瓜二つにできますが、
オリジナリティに欠けるところはいなめません。

これでは工業国として大成できません。
そう考えて、デザイン学校の創設を
年来の宿題としてやってきましたが、
「異人街」には中国の工場製品にオリジナリティをつける
デザイナを集めたセンターをつくりたいと思っています。
お客さんの通るところは
それぞれユニークな店づくりをしますが、
2階から上はデザイナのオフィスにします。
日本でも上海に行って
デザインの仕事をしたい人がたくさんいる筈です。
どこからどうやってはじめたらいいかわからない
日本の若いデザイナたちにとりあえずわらじを脱ぐところを
提供してあげたいと思っています。
中国に行って自分の才能を発揮したいと考えている人は
アジア交流センターに連絡をして下さい。


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2007年8月5日(日)

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