中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3038回
同業組合で見習生の欲しい所ありませんか

中国でも人余りの時代は過ぎ去ろうとしています。
ですから深圳や東筦でスタートした労働集約的な工場は
いくら募集をしても人が集まらなくなり、
工場の方が人の集まりやすい地域に移動しはじめています。

そうしたなかで、私は見習生を集めて
日本に送るルートづくりをやっていますが、
見習生は日本の労働力不足を補うだけでなく、
3年がかりで覚えた物づくりの腕前を国に持ち帰って
中国の生産技術水準を引き上げる役割を
はたしてくれることになります。
とりわけ日本で働くと、
自分たちの国で働くより高い収入にありつけますので、
希望者も多く、
どちらにとっても喜んでもらえる橋渡しになります。

そう考えて、寧夏回教自治区の省都である銀川市を皮切りに、
四川省の省都成都市、続いて貴州省の省都貴陽市で
見習生を送り出すシステムをつくりあげ、
それぞれの職業学校に奨学資金を出したりして、
いま見習生の訓練をしているところです。
日本に行ったら、
日本語の片言くらいは喋れないと困ってしまいますので、
日本語の勉強もさせています。
昨日まで畑仕事をやっていた若者に
いきなりパンをつくれと言っても無理ですから、
料理学校で勉強していた若者の中から選ぶし、
工作機械でも、自動車の修理でも、
そうした勉強をした人の中から選べるところまでは
漕ぎつけることができました。

しかし、日本側はそれぞれの同業組合が
見習生を受け入れる窓口になっているにも拘らず、
人手不足でてんやわんやにも拘らず、
うまく受け入れる体制にできておりません。
どことつないだらいいかわからないために
体制ができないところもあれば、
うまくつないでくれる人がいないために
途切れている業界もあります。
そういう橋渡しをすることに
熱意のある人はいないものでしょうか。
不動産のブローカーのつとまる人なら、
不動産よりずっと成果のあがる
やりがいのある仕事だと思いますが。


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2008年7月4日(金)

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