中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3350回
交通秩序最悪のコンクールはいかが

とうとう中国の自動車の生産台数が
アメリカをオーバするところまで来てしまいました。
そうは言っても、内容はまだ遠く及びませんが、
性能の悪い自動車でも
運転している人たちが無茶苦茶アクセルを踏むので、
とても危険で見ておられないようなことが起ります。

日本に観光に来た中国人は
日本の人たちが自動車が走っていないのに、
赤信号が青に変わってから横断歩道を渡るのを見て
「日本人は誰も見ていなくとも、
ちゃんと規則を守るんですね」と感心します。
ではそういう人たちに、
「中国では歩いている人と自動車と
どちらが優先するんですか」ときいても、
「さあ、どちらでしょうね」
と首をかしげます。
人によって歩いている時と自分が運転している時とでは
考え方が違うのかも知れません。
人によって違う動きをしますが、
一般に歩行者は自動車の運転をしている人が
盲目な運転の仕方をすることをあまり気にしないように見えます。

ですから、赤信号でも平気で道を横断する人もあれば、
青信号で渡っている人たちの中に車を突っ込む人もあります。
北京や上海でもそういう人が珍しくありませんが、
私のように全国津々浦々まで歩きまわっている人から見ると、
都市によって交通規則が比較的秩序正しく守られているところと
全くそうでないところがあります。
きちんと守られているところは交通事故も少く、
バイクがころがっている現場があまりありませんが、
逆に市政府が交通違反に無関心な町は町中を移動しているだけでも
そうした光景にいくつもぶっつかります。

そうした光景を見る度に、
清潔な町のコンクールをするのもいいが、
交通規則を守らない都市の1位2位を選んで
全国で公表する方がもっと効果的なのではないかと痛感します。
高層ビルを建てるだけが政府の人たちの目標ではありません。
行政の至らないところを公評するのも
町づくりに必要なことではないでしょうか。


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2009年5月12日(火)

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