中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3450
バイオ関連の株から目を離すな

半導体の発明からはじまって、
パソコンや携帯電話の普及にまで及んだ情報産業は
私たちの生活環境を大きく変えましたが、
どこで壁にぶちあたるかわからないとしても、
そろそろ限界に近づいたのではないでしょうか。

もちろん、これだけ世の中を大きく変えた業界だし、
多くの知恵者がその中枢で働いているのですから、
改善改良の余地はまだいくらでもあると言われれば
反論する理由は何もありません。
でも100のうち80か、90には達したのではないか
と余計な口を出せば、
賛成してくれる人もかなりあると思います。
IBMやマイクロソフトをはじめ、
世界中で肩を並べるコンピュータ関連の企業の株価は
更に水準を更新して新高値をつけるよりは、
市況に大きく左右されて上げることもあるが、
下げる可能性もある段階に達してしまったと私は見ています。

それに比べれば、
人間の身体の構造はどうなっているのか、
脳足らんはどうして起るのか、
血はどこでどうやってつくられて、
年をとるとなぜ血管に障害が起るのか、
といった人間の健康と深くかかわりあっているバイオの世界は
まだまだ未開発の分野と言ってよいでしょう。
情報産業の次はバイオの時代と言われていますが、
世界中でどこの国がその先端を疾走するかは
まだ何とも言えません。
どこの国でも先陣争いのさなかにあるし、
そうした研究機関や企業の中には他国出身の人も従事しています。

中国はそうした分野では
もとより後発組ですが、
後発組の中から最新の発明が誕生することもあり得るし、
先進国の大学や研究所で勉強した中国人が
そのトップに踊り出ることも考えられます。
ですから、そうした可能性のある位置にある企業は
まだよちよち歩きであってもバカにしてはいけないと
私は自分自身に言いきかせています。
健康と関係のある製薬や医療機械に従事し、
成長の先頭に立っている会社に私が注目を促しているのは
そうした思惑があるからです。
そう思っても空振りに終ることも全くないとは言いませんが。


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2009年8月20日(木)

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