中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3537
「成功は一日で捨て去れ」を先ず手にとって

つい最近、ユニクロの会長兼社長の柳井正さんが新潮社から
成功は一日で捨て去れ」という本を出版されました。
(定価:1,400円・税別)
私のところへもご本人から著書を送っていただきましたので、
早速、拝読させていただきました。

内容はユニクロの社長に任命していたスタッフが退職して
会長だった柳井さんが
社長に復帰兼任するようになってからの奮闘記ですが、
タイトルを見てもわかるように、
安定志向を目標とするどころか、
いつも危機感を持って経営しなければ、
会社はすぐにも潰れるものだという
創業者の精神で貫いた信念の書です。
タイトルを見ただけで、ご本人の信念がわかってしまうので、
あとはもう読まなくても間に合ってしまう面もありますが、
どんなに順調な展開をしていても、
次から次へと頭をぶっつけるのが企業ですから、
その度に柳井さんがトラブルにどう対処して来たかが
包みかくさずに書き込んであるので、
次の時代を生きる野心家たちにとってはとても役に立つ本です。
と同時にこんなにもエネルギーを消耗するのなら
何も日本一の大富豪になることはないなあと
多くの人をあきらめさせるのにも役立つ本です。

柳井さんが世界一を目指した
日用衣料品からファッションに及ぶ業界は
自動車や情報産業と違って昔からどこの国にもある業種ですから、
それだけに世界一を目指し、
それを実現することは並みの神経では望めないことです。
しかし、常識を打ち破って
よじのぼって行くプロセスを見ていると、
それぞれの段階で人には見えなかった
スキマがあることがわかります。
そのスキマを見つけることのできる人だけが
成功者に名をつらねることができるのです。

グローバル化はもちろん、これで終わるわけではありません。
スキマを発見できるチャンスはもっとふえる方向です。
そうしたことに興味のある人は
先ずこの本を手にとって読んで下さい。


←前回記事へ

2009年11月15日(日)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ