中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3582回
ワインが中国人の宴席を賑わす日が

来年は恐らく国内消費を中心とした上げ相場になるでしょうが、
国内消費のメインはどうしても
食品中心の動きになることが考えられます。
中国人は挨拶の言葉だって
「飯を食ったか?」という表現からはじまっていますから、
収入がふえれば、食べることは先ずお金を使います。
現にことし一番ふえている新規事業はレストラン産業です。
食べる物もだんだん贅沢になって、
食材の高級化が目立つようになっています。

なかでも液体に対する需要がふえていることは
基本的に日本と変わりはありません。
ですから蒙牛もうけに入っているし、
康師傅や統一も飲料に力が入っています。
一進一退していた滙源果汁やアンドレジュースにも
陽の当る日がめぐってくる可能性がないとは言えません。

そうした中で、煙台張裕葡萄酒と青島ビールの株高には
改めて目を見張らされます。
その一番のきっかけは何と言っても荒利の高いことですが、
売上げの伸びがその裏打ちをしています。
なかでもワインはあまり酒を飲まない中国人の食生活の中で
必需品として定着する動きを見せています。
昔は見られなかった風景ですが、
昨今はちょっとしたフォーマルな宴会になると、
ビールの代わりにワインで乾杯するのが珍しくなくなりました。
日本の方が一足先ですが、
中国でもワインが紹興酒や白酒に代わって
宴会で主役をつとめるようになると、
ワインが飲料の王様にのしあがる可能性が
いよいよ目立ってきました。

既に60ドルをこえた張裕の株価が先鞭をつけていますが、
それに続く王朝酒業、
更にはワインとしてはかなり異質な通天酒業が
そのあとに続いています。
しかし、フランスやイタリアの後続部隊を考えずに
14億の消費者を相手の新商品を考えると
かなりの成長が期待できる可能性が出てきました。
株価と睨み合いながら、新しい展開が期待できそうな動きです。
とりあえず新春より旧正月のワインの扱われ方に
注目をして見て下さい。


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2009年12月30日(水)

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