中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3585回
次の10年に何が起るか考えましょう

私は次の10年はどうなるだろうかと考えながら、
新しい年の計画をたてます。
もうすぐ86才の誕生日を迎えますので、
長寿者の平均年齢に照らし合わせても、
あと10年はもたないかも知れませんが、
私の生死とかかわりなく
次の10年間にどんなことが起るかは考えるに値いすることです。

10年前に私が考えたことは、
(1)アメリカがおかしくなるだろうということと、
(2)中国がアメリカに追いつくだろうことと、
(3)グローバル化がすすむと、
国際間の価格差をうまく利用した人が産をなすだろう
ということでした。
アメリカの没落については「マネーゲーム敗れたり」に書いたし、
中国の勃興については「ハイハイQさん」に書き続けてきたし、
誰が大金持ちになるかに就いては、この間もふれたように、
ユニクロの柳井さんと
100円ショップの矢野さんとずっとつきあって
目の当りに見て来た通りです。

いくらその通りになったと言っても、
大切なのはこれからの10年です。
それによって自分は何をすべきか、
どう対処するのが自分のためになるのか、
決めなければならないからです。
次の10年に私は中国がアメリカを追い越して
世界のトップに躍り出ると見ていますが、
その背景には中国の更に一段と高い工業化があります。
工業化の進む過程で景気不景気は避けられないので
かなりの浮沈を覚悟しなければなりませんが、
都市化が進み、一旦、農村から都会に出て働くようになった人々が
再び農業に回帰することは先ず期待できないことです。
そうなると人口の半分強を養う食糧が不足することは
目に見えているし、
農業分野における機械化がすすむことも避けられなくなります。
それも大規模化が要求されますから、
次の10年に突出して財をなす人は
多国籍にまたがって大規模農業に従事した人の中から出てくると
私は見ています。
はたしてそうなるかどうか、
皆さんも目を皿のようにしてよく観察して下さい。
もちろん、見る側でなくて見られる側にまわっても、結構ですが。


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2010年1月2日(土)

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