中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4134回
享泰に注目して私のやったこと

食糧が一番最後になりましたが、一番大切なのは本当は食糧です。
食糧が不足すれば餓死する人もでるし、
人間の口は食べ物が口に入っていない時は
いつも文句ばかり言っているのですから。

大規模農業で上場している企業は
私の知る限りでは超大現代農業と中国緑色食品です。
両社とも業績もいいし、
何よりも利益率の高いことで目立っています。
日本の農業では考えられないことなので、
どんな経営をしているのかと
千里の道を遠しとせずして現地に見学に行きました。
そうしたら、宣伝と現実は必らずしも一致せず、
機械化されているのはトラックくらいのもので、
種蒔きも収穫もすべて手で、日本よりももっと遅れています。
それでいて売上げの半分が計上益ですから、
天秤棒担いでやる農業や農協に下駄を預けた日本の農業が
如何に効率の悪いものか改めて悟らされます。

たまたま人民元の切り上げが避けられない時期でもあったので、
私は輸出産業よりも
輸入産業の中で優良産業はないかと探がしていたところ、
主として食品の輸入をして
全国の大型スーパーや商店に卸ろす業務をやっている
享泰という企業を見つけました。
調べて見ると、食品や化粧品のほかに
タイで生野菜を仕入れて中国に運んで
広東省と上海と大連で販売していることがわかりました。
まだ資本金も小さく、資本金の100倍近い積立金を持った
手堅い輸入商です。

面識があるようになって色々話をして見ると、
野菜の輸入をするよりも大規模農場をつくって、
既に前記2社と同じ仕事をスタートしていることを知らされました。
そこで農場まで見学に行き、この会社が
二つ目、三つ目の大型農場をつくるために
増資をするのにも手を貸して
3農場合わせで5万畝(1000万坪)の大農場を手がけています。
増資と言っても私は1株30セントで払い込みをし、
株主としての私のコストは1株が40セントでした。
それが1.6ドルまで暴騰して、反転して暴落した今が80セントです。


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2011年7月5日(火)

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