中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4320回
八十八の坂に近づいた所です

私の誕生日は3月30日で、まだ先のことですが、
ことしの誕生日で88歳、いわゆる米寿を迎えることになります。
昨年は東北大震災の直後でもあり、
まさか自分だけ祝宴をひらくわけにも行かないので、
誕生祝いは取りやめて寄進に廻わしてもらいましたが、
なぜ今頃、誕生日のことにふれるかと言いますと、
中国では年をとってくると、七八九の坂を越すのが
容易でないと一般に思われているからです。

77歳のお祝いや88歳のお祝いが盛大に行われるのは、
七、八、九、その坂を無事乗り越えることができたら、
次の10年は楽に乗り越えられると一般に信じられているからです。
ですから88歳を無事に迎えられることは
おめでたいということになりますが、
なぜここでこんな話を持ち出すかと言いますと、
今年の正月は今までになく一番しんどい目にあっているからです。

12月の中国投資考察団は第73回目で
私の頭の中に次の中国の最大の課題は中国の食糧不足であり、
そのための宿題の1つは
安徽省の大規模農場を事業化することだったので、
上海から先ず雲南省の麗江という中国でも有名な観光地にとび、
次に成都に足を伸ばしてから
安徽省の100万坪の候補地を訪ねるスケジュールを組みました。

高い山に登るのは麗江の雪山と安徽省九華山のお寺の2カ所で、
どちらも海抜3000メートルあまり、
チベットに行ってもどうもなかった私にとっては、
全く問題外のところだったのです。
ところが、秘書たちに伴われて麗江の雪山に登ると、
何とどちらも激しく息切れがしたし、
九華山の名刹に辿りつくのには何と物凄く心臓が高鳴って
そのままぶっ倒れるのではないかという目にあってしまいました。
いつも心臓の先生にそういうことはないかときかれて
一ぺんも経験したことのない衝撃を
逆にまともにうけてしまったのです。
今、現にこの原稿を書いている時もまだその余燼が残っていて、
改めて自分の年齢にどう対処するか考えている所です。


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2012年1月7日(土)

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