中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4325回
日本の非居住者になったきっかけ

「香港が中国に返還されたら、
香港はゴーストタウンになるだろう」という常識に対して、
私が「いや、大陸の香港化が起る筈だ」と異議を唱え、
日本の投資家たちを連れて行って香港でマンションを買ったら
6倍になったと申し上げましたが、
結果としてそうなったとしても、
そう簡単になったわけではありません。
そこに至るまでに、4、5年もかかっているし、
その間に天安門事件も起って、
全部で650室ほど買ったマンションの中から
150室もキャンセルが出て、私が立ち往生したこともありました。

常識を越えた新しいことが起る時は
必らずのように世相は常識に大きく支配されます。
私は人類は文明の方向に向って動くと信じているので、
「クリスマスから旧正月に至るまで
不夜城のように電灯の輝いている香港」を見て、
8時か9時で電灯の消える深圳の人たちが
香港の電灯も消してやれと考えるとは
どうしても思えなかったのです。

ですから天安門事件で大騒ぎになり、
天下の情勢が逆行するかに見えた時も、
私の言うことに耳を傾けてくれた人々に
キャンセルした人と入れ替わることをすすめ、
個人的に100室購入していた私は更に50室追加して、
150室も香港のマンションを購入したのです。
全体として650室も購入するとなると、新築の高層ビルも含めて、
香港の中心部から郊外のマンションにまで及びましたが、
私が140万香港ドルで購入したマンションが
800万ドルから900万ドルでとぶように売れましたから、
ざっと計算しても個人的に100億円くらいは儲かったことになります。

でも私は香港のマンションを処分したお金をそのまま
同じ会社から北京と上海と成都と天津のビル建築に
移しただけですから、
私のポケットに一文も入ったわけではありません。
もし日本にいたら、税金だけでも大へんなことになったのですが、
その少し前に日本の非居住者になっていたので、
香港政府の税制によって課税の対象にならないですんだのです。


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2012年1月12日(木)

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