元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第11回
「ドクハラ医師」に負けないためにはどうすればよいか?

患者無視のドクハラ医師からわが身を守るにはどうしたら良いのか?
「週刊金曜日」に掲載された、
ドクターハラスメント対談の話を続けます。

関根 ぼくの場合、ガン闘病でわかったことは、
    「ガンは情報戦である」ということ。
    その点、インターネットができたことは患者にとって朗報です。
    明日の最新情報がわかる。(略) 
    それから、「患者学」という言葉。これがぼくは好きなんです。

土屋 医者は時間がないから、
    「向こうからはスイッチを入れてくれない」。
    スイッチを入れるのは、患者さんです。
    スイッチを押してもつかない医者は、
    能力がないと思えばいい。(略)
    とにかく今後は患者さん主導でいかないとだめです。
    そして、一番いいのはだめな医者、
    だめな病院には「行かないこと」。
    一方、(略)患者が医療消費者として「選べる」ようなシステムを
    病院も作っていくべきだろうと思います。

関根 これだけ商品を選べる社会になってきているのに、
    医療だけが選べないという現状を変えるためにも、
    患者側としては、久病良医の人によるネットワークを作ることが、
    一番大切なことかなと思います。
    (註・久病良医とは「長患いの患者ほど優れた医師になる」
    という中国の諺)
    そういう人たちが、
    土屋先生みたいなトータルケアの医師に
    相談・連携していくことが必要です。
    日本には、外科、内科などの枠を取っ払って
    「命」というトータルで治療してもらえるような環境は、
    まだ少ないのですが。

土屋 ぼくは「医療代理人制度」を作りたいですね。(略)
    でも、今は病気になればなるほど、医者は金になる。
    ある意味で医者が病人を作っているようなものですね。
    保険制度そのものも、だんだん変えていければ、と思います。

関根 ぼくは、患者は手術される前に、
    主治医の先生に「先生、失敗したことありますか」
    と聞くべきだ思う。
    つまるところ、「先生、あんたこれまでに何人殺しました」
    っていう話なんですが。

土屋 それに即答できないやつは、医者やめろって言いたいですね。
    ぼくは、今まで自分で手術して、
    「生きて帰れなかった人は六人」とか、
    ちゃんと覚えていますよ。(略)
    誰でも一ケタはいると思います。

多くの患者が治療の迷路に迷い込んで、
「医者には絶対服従」などと諦めて、生きる勇気まで見失ってしまう。
とすれば、まさにいまの医療現場は「ドクハラ」なのです。
そこまでいかなくても、医者には異議を唱えにくいなあ……と
感じている患者は多い。しかし、それは間違いなのです。

(*土屋繁裕・著「ドクターハラスメント」(扶桑社)が
  9月20日に発売されます)


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