元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第12回
ドクハラ大反響! 久病良医=長く患った患者こそ優れた医者です

「週刊金曜日」のドクターハラスメント対談には
たくさんの激励をいただきました。
「ドクハラといっても患者が医師と過剰に敵対してはいけない」という
問題提起をいさめる、心やさしい?医師の意見もありました。
ただ一つ、患者として無視できないニュースがあったので
書き留めておきます。

ある雑誌が「いい病院」選びの大特集を掲載していたのですが、
どうも選別基準が「年間の手術回数の多い病院」
ということらしいのです。
いくら役所が「手術の多い病院」=「高成績の病院」
と判断しているからといって、
「手術の多い病院」=「いい病院」?
これでは治療に悩む患者に誤解を振りまくのではないか? 
僕は心配しました。ちょっと極論になりますが、
「大量殺戮兵器保有国」=「いい国家」と同じ発想と思いませんか?

あくまで、いい病院選びの規準は、患者本位の医療かどうか?
「命を守る!」治療現場はどうか? ここがポイントです。
「手術回数に比例して失敗例も隠されている」はずです。
命の現場と治療の現場を無視した記事が、もしドクハラ、
いや、マスハラ(マスメディアハラスメント)になったら大変です。
命は決して、医師のもの、病院のものではありません。
たった一つの「あなたのもの」。「患者が主治医」なのです。
ガン患者は明日の命が欲しいのです。これが「命の現場」でしょう。

僕は幸運にも拾った命の感謝も込めて、
「患者こそ賢い主役になろう」と、いま患者学研究会を開いています。
担癌者ジャーナリスト倶楽部というささやかな懇親会です。
患者学と言っても堅苦しく考えることはありません。
中国には「久病良医」(きゅうびょうりょうい)という諺があります。
長く患った患者こそ優れた医師になる…という名言です。
これは中国医学界の重鎮で長春中医学院大学教授である
袁世華さんから教わったことばですが、
己の悲運を嘆いたり、医師を恨んだりするのではなく、
患者だから分かる情報を交換し、勉強する。
より賢い治療選択、健康管理をすべきではないか?
「久病良医」「ガンは情報戦」「快い処世術」…これが懇親会の原則です。
主な活動は以下のようなものです。

1・患者や家族とのメール相談
2・「養生設計」のための患者学勉強会
3・ホリスティック医療の勉強会
4・「食事療法」のための懇親会
5・患者と医師・漢方医・治療士を結ぶ情報交換
6・生命体産業の担い手=有機栽培農家との情報交換
7・出版・講演・ボランティア活動

もちろん、こころある医師や専門家からも丁寧な指導も受け、
様々な人たちとネットワークを張って勇気づけられています。
悩める患者さん、ご家族はもちろんですが、
知恵のある方は「命の患者学」を広めるために情報交換しませんか?


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