元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第96回
台所は家庭の薬局=食養生は「上薬、中薬、下薬」の上薬です

「ガンは食べて治す」の話に戻りましょう。
玄米菜食を始めた頃、
なぜ玄米菜食などの食養生法に
「ガンを治す」ような自然治癒力があるのか?
僕自身も、その理屈を納得するには、
ほんとうのところ、かなり時間が掛かりました。 
しかし、ガンが再発転移しないばかりか、
快便はもちろん、体調がメキメキよくなっていくのに驚きました。
いまでは、ステーキも鰻もカツ丼も食べたくない、
そしてお酒の臭いを嗅ぐのもいやになりましたから 
人間の慣れとは恐ろしいものですね。
では、なぜ食事療法が大病院の薬でも治せないような
生活習慣病に効果をあらわしたりするのか?
この疑問については、食事指導者の山村慎一郎さんの
雑誌エッセイに分かりやすい解説がありますので
引用させてもらいます。

「私達の体は「毎日食べた物が形を変えた物」だからです。
身土不二(しんどふじ)とは、
体と土(環境・食べ物)は、一つの物という意味です。
その土地でできる野菜をその土地にあった方法で調理することは、
その気候風土にぴったり調和した体ができる、
つまり健康な体を作るということでもあります。(中略)
それぞれの野菜はそれぞれの特別な薬効を持っています。

薬は上薬、中薬、下薬に分けられます。
漢方のように特別な効能をもっているので
薬にもなれば毒にもなるので、
常用できないものを「下薬」といいます。
漢方ほど強くは作用しないがヨモギなどの様な薬草を季節に応じて
お茶や料理に利用したものを「中薬」といいます。
薬効はあるが常用しても差し支えない野草を
野菜といい「上薬」と呼びました。
食事が一番の薬である事を昔の人は知っていたのですね。
(中略)
こうやって毎日毎日、
食事の塩梅(あんばい)によって体調を整えると、
特別な薬を使わずとも健康で長生きできるわけです。
台所は家庭の薬局。
ですから家庭では
一家の命運を握っている奥さまが一番偉いのです」

このエッセイは、やはりマクロビオティックの信奉者で
福井市でご住職をなさっている
今成友見さんという女性が編集している雑誌
「夢点々」に掲載されたものです。
さあ、どうでしょう。
食養生で栄養バランスを保つ、体を温める、排便排毒を促がす…。
それが本来持っているマクロファージや
リンパ節などの免疫細胞を元気づけ、
自然治癒力を呼び覚ますからです。
なぜ下手な薬より玄米菜食が体によいか?
その秘密が皆さんにも少しは分かったはずです。


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2002年12月1日(日)

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