元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第118回
こうして有機米が作られる

体によい、こころによい食べ物を
日々確保するためには、
自然食品店や有機農園とライフラインを
作っておくべきだ…この話の続きです。

前回紹介した有機農園を経営する
浦部修さん、真弓さん夫妻の
安全農法を貫徹するための苦心談を
ホームページから、もう少し引用します。
「化学肥料や農薬で固めた土には
無機養分の取り込みをもっぱらにする
古在菌ばかりが増える。
古在菌ばかりの田圃の土は有機物の分解ができない。(略)
死んだ土から無機質だけを取り込んで育つ稲は、
タンパク質の中でもアンモニアやアミドという
質の悪いものしか作れない。
アンモニアは毒性があるし、アミドは苦み成分だ。
このアミドをドロオイムシ、ウンカ、かめむしなどの
有害虫が好んで食べる。苦い作物には虫が付く。
だから除草剤で防除する。
農薬や化学肥料を使う農業とはそういうものだ。
実った作物の栄養価さえ損なってしまうのだ」
というわけで、浦部さんは牛糞堆肥だけでなく、
米糠、魚粉、菜種糟、海鳥の糞、糖蜜などに
EM菌を入れて熟成させた「ぼかし肥」などをせっせと作る。
この天然肥料、1反あたり1トンを目安に鋤込んで、
初夏までに幾度かの耕起を繰り返す…
こうした手間隙をかけた作業で
有機米を作っているというのです。

ところで、この夫婦は
ちょっとユニークな脱サラ帰農家です。
ご主人は東京の区役所に勤めながら、
兼業で無農薬有機栽培のお米や雑穀を栽培。
奥さんはすでに区役所勤めを辞めて専業帰農して、
インターネットで全国数千人の顧客の注文を
手際良く捌くというのですから、
並の中年サラリーマン夫婦にはマネの出来ない芸当です。
「サラリーマン大脱走のすすめ」(日経BP社)
という本を書いたときに、
脱サラ成功者として登場してもらったこともありました。
そして、この農園の特産品が、
古代赤米、古代黒米の有機栽培なのです。
どちらも玄米に混ぜて炊くと、
ご飯がもちもちしてとても美味しいのです。


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2002年12月23日(月)

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