元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第196回
眠りの音楽療法を体感しましょう

屁理屈の多い話が続きましたので、
快い音楽を聴くと、
気持ちがよくなる、、
心身が癒されて生命エネルギーが漲ってくる…
僕と妻が癒しの音楽療法を体験したときの思い出話をしましょう。

銀座の王子ホールで開かれた、シンセサイザーによる
「眠りのコンサート」を聴きに行ったことがあります。
主宰するのはヒーリング・ミュージックの
第一人者・宮下富実夫さんという、
あごひげのやさしい、
見るからに澄んだ目をもった長身の音楽家です。
参加してみると、
普通のコンサートと雰囲気が違うのに驚きます。

「皆さん、今日はゆっくりとおやすみください」
宮下さんが集まった聴衆に
やさしく囁きかけることからコンサートが始まります。
やがて演奏が始まると、
自然の風や小川のせせらぎのようなメロディが全身に満たされ、
宇宙の彼方から誰かが囁きかけるような鼓動とリズムが
ズン、ズン、と体をやわらかく揺さぶります。
不思議なのですね。
スクリーンに流れる雲、雲間から覗く月の輝き…
そして小川のせせらぎを眺めているうちに、
モノの10分も経たなかったと思います。
呼吸がゆったりとしてきたかと思うと、
僕も妻も、深〜い眠りに入ってしまいました。

30分、いや40分ほど眠ってしまったようです。
スクリーンは夜明けを迎えるピンク色の空に変わっていました。
まわりでは、まだ鼾(いびき)をかいて寝ている人もいます。
「おはようございます」
ステージでは、宮下さんがニコニコ微笑みながら
シンセサイザーを奏でているではないですか?

しかし、運命の一寸先って分かりませんね。
みなさんにもぜひ、この宮下さんの
スローヘルスな演奏をすすめようと原稿を書いている矢先・・・
突然、悲しいメールが入ってきたのです。
なんと、あの心やさしい、宮下さんの肺ガンが悪化し、
突然、天国へ旅立たれてしまったのです。
僕はしばらく呆然としてしまいました。


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2003年3月11日(火)

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