元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第195回
ガンは「オデキの手術」とは違います

「医師は病気を治すのではなく、病気を作っているのではないか?」
と指摘するアメリカの医師の話を書いたことがありますが、
いまのノルマ医療を体感するにつけ、
心無き医師が「苦しみの長寿社会を作っているのではないか?」
そう思えてきませんか?
よほど心ある医師を除いては、
手術が終わって退院してしまえば、
予後のライフスタイルまで相談にはのってくれません。

なんども書きますが、僕の場合にしても
「手術がすめばゴルフも酒もOKですよ」
「ステーキでもウナギでも精力のつくものは
ドンドン食べてください」
と、全く検討違いの食事やライフスタイルの養生法を指南して
食道ガンの手術を強要しました。
ガンはウイルスによる風邪の感染とはちがいます。
ひとりひとりが歩んできた
食生活や環境つまり「人生の傷跡」と
オーバーラップする病気ですから、
これからの医療の方向はトータルケアに向かわなければなりません。
ところが治療の現場はますます逆行しているといえるでしょう。

とくにガンのような複雑怪奇な病に襲われたら、
患者と家族はあらゆる情報と知恵をめぐらして、
納得の行く「命と人生」の再設計図を
自らの手でしっかり掴むべきことを覚悟しましょう。
もちろん、手術や抗ガン剤による初期治療の選択は大切ですが、
忘れてはならないことは退院後の患者の養生設計です。
現実に毎年30万人がなくなる一方で、
200万人、300万人が5年、10年の延命をかけて、
人生再設計に臨んでいるわけですから、
むしろ日々の養生の工夫が命拾いの大切な鍵となるわけです。
まえにも書きましたが、
ガンは「オデキを切りとって治す」ような
ヤワな病気ではありません。
もし、不幸にしてガンに取りつかれてしまったら、
間違っても「医師は神様」などと
盲信して「命を預ける」ことは避けましょう。
ガンはこれまでの人生観やライフスタイルに対する
「神様からのイエローカード」くらいに考えて、
医師に出来なくても患者に出来る養生法を
家族が力を合わせて探しまくりましょう。
あらゆる手だてを講じて
QOL(命の質)の高い余生を見直しましょう。
これまでの悪食生活やライフスタイルを悔い改めれば、
もう1回生きるチャンスが掴める…
そうしたスローヘルスな発想と知恵を持つことが、
5年延命、いや10年延命を掴むヒケツなのだと僕は思います。


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2003年3月10日(月)

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