元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第244回
「食事」と肺ガン、結腸ガン、子宮内膜ガン、腎臓ガン、食道ガン

前回、掲載したWHO(世界保健機関)の最新データ
「ガンと食事の因果関係」の表を、
もう1度、見直して見てください。
ガン、心臓疾患、脳疾患、糖尿病、
肥満、骨粗しょう症歯科疾患といった
慢性疾患の蔓延は、
いまや先進国、発展途上国を問わず、
経済発展に伴う深刻な命の問題だと警告し、
その解決策として「食生活」の改善に注目したわけですから、
誰もが見逃せない最新資料といえましょう。

だからといって、鬼の首でもとったかのように、
「ガンは食べて治せ」と強弁はしませんが、
人類の将来を見据えた視点からも、
「ガンと食事」の因果関係が明かにされつつあるのですから、
家族の幸福、子供たちの将来のためにも
まずあなたのキッチンから
ライフスタイルを改めるべきだと思います。

さて、この報告書では「食生活改善」のほかに
「運動」の重要性を強調していますので、
さわりの部分を引用しておきましょう。

「先進国では、食事がガンの要因の30%と見られ、
 タバコにつぐ第2位に上げられる。
 発展途上国では20%。
 肥満と運動不足が、最近増えている
 肺ガン、結腸ガン、
 子宮内膜ガン、腎臓ガン、食道ガンの
 1/5〜1/3の要因として数えられている」

では「ガンと食事」の因果関係についてはどうでしょうか?
「はっきりとした相関は定かではないが」
と慎重に前置きしながらも、
ガンのリスクを高める食生活の要因は、
「過体重、肥満、アルコール癖、アフラトキシン(カビ毒)、
 塩、塩漬けの魚」
「保存用の肉、塩漬け食品、塩、非常に熱い飲料と料理」
だと警告しています。
そして、
「おそらく確実なガン予防となるものが、
 “野菜と果物”である」としているわけです。
もはや、このコラムで何度もレポートした
「食の堕落」「食卓汚染」が現代人の心身と命を蝕み、
菜食といったスローへルスなライフスタイルに
立ちかえるべきだという提唱は、
別にマニアックな菜食主義者のこだわりではありません。
慢性疾患の原因は
“世界的な経済成長がもたらした食生活の弊害”だと
こうした世界的な報告書も示唆する時代になっているわけです。


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2003年4月28日(月)

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